思い出した!

管理人日記

朝晩の涼しさがようやく感じられるようになってきました。
まだ日中は天気が良ければ夏の気候ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私は、大阪府寝屋川市で脳卒中後遺症専門リハビリを提供するデイサービスで日夜奮闘しております。
川平法という、脳卒中のいわゆる維持期や慢性期とよばれる発症後6か月以上経過した方にも有効だといわれるリハビリ法を駆使して、利用者の皆さんと毎日頑張っております。
ただ、脳卒中は脳の病気であるだけに、身体機能だけの問題だけで済む問題ではないんです。
高次脳機能がいといって、集中力が続かない注意障がいや、新しいことを覚えられなかったり手順を忘れる記憶障がい、作業の段取りが組めない遂行機能障がいなど、様々な障がいが起こってしまうのです。
これらの症状に対してセラピストはもちろん対応しているのですが、身体機能の回復同様困難を伴うことが多いのです。
今回はそんな高次脳機能障がいについてお話ししようと思います。

Iさま登場

今回ご紹介するのは、Iさまです。この方、脳卒中に罹られ主治医から一生寝たきりを覚悟してくださいと宣告されながらも、ご主人や周囲の熱心な介入で見事に復活され、手すりを使いながらも歩いて見せるほどの回復を成し遂げた稀有な存在です。
ちょっと前の記事https://oneplusreha.com/diary-29でご紹介しましたが、高次脳機能障がいがあり、記憶や遂行、注意障害などで困られています。
ご主人さまが大変熱心で、ご自身でもいろいろ勉強されて情報を入手されては試されたりしていて、私もご主人さまのアンテナに引っ掛かり川平法で週に二回支援させていただいております。

名前を思い出そう

途中入院加療をはさみながらも、もう2年近く支援させていただいているIさまですが、現在でもじわじわと身体機能は回復されており、できる日常生活動作が少しずつ増えていっている状況です。
そんなIさまとのリハビリで恒例となっているのは、リハビリ終わりの際に私の名前を尋ねるという質問コーナーです。
ご主人さまは、どうしても私の名前をIさまの口から言わせたくて、あの手この手で覚えさせようとしてくれています。
私の名前とご自宅のお隣さんの名前が似ていることから「ほら、お隣さんと似ている名前やで」とか、漢字を伝えて「この漢字の別の読み方やで」とか、試行錯誤してくださいます。
いままでは、これらのヒントをしつこく伝えてようやく正解にたどり着くことが通常でした。
それでも、ヒントを手掛かりにご自身の脳の中を検索して正解を引っ張り出してくださるだけで私は満足していました。

とうとう・・・!

そんなある日のことです。
ご主人さまが「先生、最近とても調子がいいんですよ。もしかしたら先生の名前をノーヒントで言えるかも」とおっしゃいました。
確かに最近、身体機能の回復も著しく表情も豊かで、調子のよさは感じていましたが、果たして二年近く思い出しづらかった私の名前を本当に言えるだろうか?と疑問に思っていました。

というわけで、その日のリハビリ終わりの時間が来ました。
ご主人さまは満を持して「おい、先生の名前は?」とIさまに尋ねられました。
いつもと一緒でまずは「え?なんだったっけ?」とおっしゃいます。ここまでは想定内。
次にご主人さまは「それじゃぁ、なんていう音で始まる名前や?」と尋ねました。
すると唐突に「おさ」とハッキリおっしゃるじゃないですか!
正解が出ました!それもほぼノーヒントで!
私は感動してしまいました。

お孫さんの話題やお出かけなど、うれしい感情が伴う記憶は強く残っていてご自身の口から出ることが多いのだそうですが、普段関わっている人の名前などはなかなか出て来ないので、この出来事はとてもうれしく、印象に残りました。

どうやら言語聴覚士の先生のリハビリも始められたようで、その影響もあって最近の好調が維持されているようなんですね。

決して川平法だけではなく、様々な人々の関りでご本人さまが回復に向かっているのだなと強く思いました。

Iさまは、基本的に前向きな性格で、いま体に起こっている様々な障がいを必ず克服するという強い決意を持たれています。
今後もどれだけ驚かされるのか、大変楽しみにしています。
Iさま、一緒に頑張りましょうね!

ご家族や介護スタッフ、セラピストなどがチームとなって取り組むことが重要なんだなと再認識している私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、脳梗塞・脳出血後遺症に対し川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

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