ワンプラスちょっといい話

デイサービス

ワンプラスデイサービスには、脳梗塞や脳出血の後遺症に悩まれている方が多く通われています。
当然日常生活に支障が出ているわけで、ご自分の思うような生活が出来ていない方が大多数です。
日々の生活に必要なことをこなすのが精いっぱいで、本来楽しみたい趣味活動などが出来ないことが多く、今は出来ないけれど、昔はこんな事をしていたんだよ、などというお話を聞くことが多くあります。
そんな利用者さまから今回、こんなにうれしい話を聞くことが出来ました。

根っからのG党のNさま

ワンプラス開業後すぐにご利用の始まったNさま(男性)。リハビリにとても熱心で、いつもお元気に来所されています。右上下肢にマヒがあるため、生活には不自由が多いです。杖を使った歩行は可能ですが、遠出はできません。ご自身での外出は、電動カートを使って移動されています。
そんなNさまの唯一の楽しみは、テレビでのプロ野球観戦です。鹿児島出身のNさまは、昔からのジャイアンツファンです。ワンプラスは土地柄タイガースファンが大半なのですが、全く意に介さずに巨人を応援されています。
いつも巨人×阪神戦前になると、タイガースファンと言い合いになります。
最近すっかり牙を抜かれた虎となった阪神、今シーズンも全く巨人に歯が立ちませんでした。
そんな阪神でも、ライバルとして見ているNさまは「阪神に勝つのが一番気持ちいい」とおっしゃいます。
そして今年のペナントレース、大きな波乱もなく巨人が順当に優勝。ソフトバンクとの日本シリーズに臨みました。

セリーグでは歯が立たない・・・

日本シリーズ開幕前から、ソフトバンクの優勢が伝えられ、さすがのNさまも不安に思われていました。「今年は一勝も出来ないかもしれない」と漏らしていました。
悪い予想は当たり、巨人は抵抗する機会すら与えられず4連敗。去年の初戦から8連敗という不名誉な成績に終わってしまいました。まさに歯が立たない、という状況に、Nさまのような巨人ファンだけでなく、我々阪神ファンもその差に愕然としたものです。

Nさま、明るく登場

セリーグのファンからすると散々な日本シリーズでしたが、第2戦の翌日Nさまのご利用がありました。
13失点で敗戦の翌日です。「さぞかしお怒りと落胆のお顔でいらっしゃるのだろうな・・・」と思ってお迎えをしました。
しかし、確かに不甲斐ない戦いにお怒りではありましたが、何となく明るい表情をされていたのです。
「あれ?Nさま、思ったより落ち着いた表情をされているなぁ・・・」と不思議に思っていた私の気持ちを悟ったのか、送迎に出ていたスタッフが私に耳打ちしました.

Nさま 現地観戦!

スタッフは「Nさま、京セラドーム大阪で第2戦を観戦してきたらしいですよ」と教えてくれたのです。
なんですと???Nさまが日本シリーズ観戦を???
まず、そんな話は聞いていなかったし、どうやってチケットを取ったのか?どうやって球場まで行ったのか?など謎だらけです。
ご本人さまに直接聞いてみると、一気に疑問が解消されました。
「大学生の孫(男の子)がな、チケットを取って連れて行ってくれたんや」
最近年を取って涙腺が緩くなってきている私は、この時点で涙目です。
「なんて出来たお孫さんなんや・・・」と。
爺ちゃんが根っからの巨人ファンだという事を知っていて、大阪で巨人の日本シリーズが見られるという千載一遇のチャンスを目の前にして、爺ちゃん思いのお孫さんがチケットを必死に取ってくれたそうです。
ご自宅から球場までの送迎も完ぺきにやってくれ、球場内では車いすを押してくれていたそうです。
そりゃNさまの巨人に対するお怒りも1000分の1くらいになりますよねぇ(笑)

いい話を聞いた

Nさまを連れて行ってくれたお孫さんは、本当に優しい人柄だそうで、お婆ちゃんにも大変優しいそうです。
最近の若者は何を考えているか分からない。などど眉をひそめてばかりいる我々中年世代は、一度反省した方が良いかもしれません。
もし私が20歳で、野球のチケットを持っていたとして、祖父を誘って行くかと言われれば、その可能性はほぼ0%です(笑)
20代の若者に大いに反省させられる、とっても良い話を聞きました。
うちで働いてくれているスタッフも、利用者さんも全員が「良かったねぇ!Nさん!」と声をかけていました。
Nさま、お正月は特大のポチ袋を用意してあげてくださいね!!

最近めっきり涙腺の緩くなってきている私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

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