ワンプラスデイサービスでは、ご利用いただいている利用者さまに、小さなものから大きなものまで変化が頻繁に現れています。それは、スタッフが気付いたり、ご本人さまがおっしゃったり、ご家族やケアマネジャーさんがおっしゃったり、私が川平法でリハビリしている途中に気づいたり。
正直、変化はいつ起こるか分からないので常に動画などで押さえられるわけではありません。
ただ、たとえ小さな変化でも、ご本人さまに実感いただき、表情がパッと明るくなると、こちらも本当に幸せな気持ちになります。
今日もそんな小さな変化をご紹介します。
ご本人さまは気づいていない？
ワンプラスでリハビリに励んでいただいている利用者さまですが、その変化はご自身で気づかれていないことが多いのも事実です。
それは、変化が小さくて実感がわかない場合だったり、最初から半ば諦めていて「そんな変化が起こるわけがない」と思っている、などが考えられます。
確かに、私が「〇〇さん、ほら、指が動いてますよ！」と言っても、「先生、ウソ言ってるでしょ」みたいな冷たい反応を示されてしまうこともたまにあります。
私としてはちょっと悲しいですが、変化が起こっていることを実感していただくには、私ではなく、第三者の証言が大変役に立つことがあります。
今回はそんな例のご紹介になります。
利用者様プロフィール
性別：女性
年齢：７２歳
利用：週２回
詳細：クモ膜下出血発症後１０年以上経過している。右上下肢にマヒが残っているが、上肢の方がマヒが強い。肩関節の随意性は保たれているが、可動域は狭い。肘関節は軽度屈曲位で拘縮している。手指は全体に屈曲が強く、意図通りに動かすのは困難。右下肢は膝関節が軽度屈曲位から動かせない。歩行は安定している。失語症も患っており、コミュニケーションは簡単なものに限られる.
こんな変化が！
プロフィールを見ていただいても想像できるように、マヒの度合いはやや強く、特に右上肢はほぼ日常生活では使っていません。
コミュニケーションに問題はないのですが、細かいニュアンスのやり取りは困難です。
ただ、リハビリに対する意欲は高く、いつも頑張っていらっしゃいます。
川平法によるリハビリですが、関節拘縮や関節の変形などがあり、やれることに制限はありますが、上下肢ともに出来る範囲でしっかりと支援してきました。
そんな日々を送っていたある日、送迎でご自宅まで伺った時にご主人さまとお話しする機会がありました。
私が「最近、Ｏさまのご様子はいかがですか？」とお聞きすると、ご主人さまは「はい、最近久しぶりに会う親戚がわが家に来たのですが、本人の姿を見て『あら、えらい元気に動き回っているわね』と言っていましたよ」とのこと。
ご本人さまにその実感はあるか尋ねてみたら、笑って首をかしげるだけでした。
ワンプラスのスタッフでない人がそういう感じを得ていると思うと、私も自信が持てます。うれしいです！
まとめ
Ｏさまの場合、正直日常生活に変化が起こるような関節の動きの変化などがあるわけではありません。でも、久しぶりに会う人に元気になった姿を指摘されるとは、おそらくご本人さまの中でリハビリを肯定的にとらえていただいており、気持ちの持ちようが前向きに変わってきた兆候だと思いたいです。
失語症や関節拘縮など、抱えるトラブルは決して小さくはありませんが、そんな中でもいつでも笑顔を絶やさないＯさまの力になれたことを大変うれしく思いました。
これからも、もっと変化が現れるよう、支援していきたいと思います。
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