左手が使えないときに

利用者の声

梅雨が明けてから急に真夏の気候となり、若干バテ気味のワンプラスです。
でも仕事は頑張っていますよ!
ワンプラスは、脳卒中後遺症に悩んでいる方に向けてマンツーマンで機能回復を目指す本格的なリハビリを提供する珍しいデイサービスです。
医学的なエビデンスが多くあり、実績も上げている促通反復療法(川平法)でじっくりと腰を据えて取り組んでいます。
脳卒中発症後半年以上経過したいわゆる「維持期」や「生活期」と呼ばれている方にも良い変化が続出しており、毎日のように喜びの声を聴かせてもらっています。
今日もそんな喜びの声をご紹介しようと思います。

今回ご紹介するのは

今回ご紹介するのはTさま(女性・59歳)です。
Tさまは脳卒中発症後2年近く経過されています。
ご利用開始当初は、歩行についてはほとんど問題はなかったのですが、上肢が全体的に動きも鈍く生活で使うには難しいなぁ、という印象でした。
ご主人さまが献身的に介護にあたり、家事全般にわたって担当してくださっているおかげで、生活は送れていますがご本人さまのADLは自立とは言い難い状況でした。
Tさまは回復期病院に入院中、すでにワンプラスでリハビリに取り組まれていたAさまと出会われていたようで、Aさまがワンプラスを利用しているのを聞いてご自宅に戻られてからワンプラスで一緒に頑張ることになった経緯があります。

おっかなびっくり

Tさまは性格的におとなしいタイプで、リハビリに関してもあまり積極性がみられるタイプではありませんでした。
私とのマンツーマンで繰り返す動作についても、素直に付いてきてはくださるのですが、回復に対する熱心さが表に出てくることはなくどちらかというと淡々と繰り返す、といった印象でした。
新しい手技を試そうとすると少し怖がったりしてこちらが少し気を使う場面があるなどなかなか思い通りにいかないなぁと思ったこともありました。
でもそうでいながら、肩や肘、手指の動きが徐々に良くなっていったのです。

Aさまに追い付け追い越せ

いろいろとアイデアを使ったり、ご本人さまに様子を聞いたりしながらリハビリするうちに、どんどん動きがよくなっていきました。
上肢は全体的に動くようになってきたのですが、最も驚くのは腕を前に出す動作(前方リーチ)でした。
利用開始当初は座った状態から腕を前に出そうとしても、肘は90度に曲がり前腕は体から離れませんでした。
そんな状態でも諦めずに取り組んでいった結果、いまでは肘を伸ばして腕を前に出し、その腕は水平まで上がるようになっているではありませんか。
この変化には正直私も驚きました。
あのTさまがここまで回復するとは・・・。嬉しいのですが信じられないという気持ちもあります。
Tさまは密かに、回復期病院で一緒になったAさまを目標に頑張っておられました。
その目標に大きく近づくことができて、とてもうれしく思います。

ドアをね

さて、そんな驚くべき回復を見せているTさまなんですが、その変化が生活でどのように使えるようになったかということを話してくれることはあまりなく、こちらからの問いかけでようやくポツリポツリと話してくれるような感じでした。
前方リーチの劇的な進歩についても、こちらから話を無理に引き出すような形になるのが嫌だったので、話題にすることはありませんでした。
ところが珍しく今回は、ご本人さまからお話をしてくださいました。
『先生、最近ね左手(非マヒ側)の手がふさがっている時に、右手(マヒ側)を使ってドアノブを回してドアを開けられるようになったのよ』と嬉しそうに報告してくださいました。
これを待っていました(笑)
生活で使えるマヒ側上下肢を作っていくことがワンプラスの使命だと思っています。
Tさま、これからもAと一緒に頑張って切磋琢磨してよりよい生活を送れるように努力を重ねていきましょう!

当事者の生活がよい方向へ変化することを何よりの喜びとしている私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、脳梗塞・脳出血後遺症に対し川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

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