ワンプラス利用者さまの声をご紹介します。『足音が・・・』

利用者の声

ワンプラスデイサービスでは、利用者さまに、小さなものから大きなものまで変化が頻繁に現れています。それは、スタッフが気付いたり、ご本人さまがおっしゃったり、ご家族やケアマネジャーさんがおっしゃったり、私が川平法でリハビリしている途中に気づいたり。
正直、変化はいつ起こるか分からないので常に動画などで押さえられるわけではありません。
ただ、たとえ小さな変化でも、ご本人さまに実感いただき、表情がパッと明るくなると、こちらも本当に幸せな気持ちになります。
今日もそんな小さな変化をご紹介します。

今回ご紹介するのは

今回ご紹介するご利用者さまは、Yさま(67歳 男性)です。
Yさまは脳卒中発症後14年近く経過した方です。右半身にマヒがあり、生活に不自由がありワンプラスを紹介されご利用を開始された利用者さまです。
週に3回ほどご利用されており、マヒした上下肢に様々な変化が出ている方です。
以前のYさまの変化をご紹介した記事はこちらです。興味のある方はどうぞ。


ワンプラスでリハビリした成果を動画でご紹介します
ワンプラスで日々リハビリに取り組んでいただいている利用者さまの、実際の成果を動画で撮影したものをご紹介していきます。 ただし、効果が出ても、いつも撮影しているわけではないので、毎度動画でご紹介することは難しいです。 今回のように分かりやすく...

そんなYさまは、順調な回復をみせていた矢先の昨年春に入院と手術を受けられました。約1ヶ月の入院生活ですっかり弱ってしまい、リハビリは振り出し近くに戻ってしまいました。
時悪く当時は第1回目のコロナ緊急事態宣言真っ只中。入院のお見舞いもままならず、退院後のご利用も控えなければならない状態でした。

以前ような状態に!

さて、入院前よりも体力、身体機能ともに落ちてしまった状態でワンプラスへ戻ってこられたYさま、ここから長くて辛い道のりが待っていました。
以前ご紹介した動画のように、どんどん良い方向に向かっていた時に戻れるよう、私とマンツーマンの必死のリハビリが始まりました。
少なくとも入院前の体に戻すことを目標に、一歩一歩着実に進んでいきました。
なかなか思い通りにならずに、ヤル気がうせてしまいかけたこともありましたが、私やスタッフ、他のご利用者さまからの励ましをエネルギーに、本当に頑張ってくれました。

ある日、お母さまが

Yさまには、同居されているお母さまがいらっしゃいます。実はお母さまもワンプラスのご利用者さまです。お母さま自身も脳卒中を経験されていますが、幸い後遺症はほぼ無くお元気にされています。ただ、足腰の痛みが強く、ワンプラスには腰痛体操や膝の痛みへの施術をご希望されて通われています。
そんなYさまとお母さまは同居しており、隣り合わせた部屋で普段は過ごされています。
部屋の配置の関係上、Yさまがお手洗いへ行くにはご自分の部屋からお母さまの部屋の前を通らなければなりません。
夜中、Yさまがお手洗いに行く時、お母さまは寝ていてもその足音で必ず起きて気づいていたそうです。
ところがある日のご利用日、お母さまが「そういえば最近、息子がトイレに行っても気づかないわ。気づいていても足音が全くしないのよ」とおっしゃいました。
これはYさまの歩き方に変化が出た証拠だといってよいと思います。

滑らかな運動がしたい

Yさまは、右上下肢に麻痺があるのですが、運動はある程度行える状態です。ただ、いつもマヒした手足を動かす時に全力を使おうとするクセがあります。小さな指の動きに対しても息を止めて力んでしまいます。
リラックスした状態でマヒした手足を動かす習慣が身についていない、「止まっているか、全力で動かすか」の二択で表現できるような運動が常でした。これでは滑らかな運動は期待できません。
Yさまにとって、これを修正することが大きな課題でした。
川平法でリハビリを行う時には決まって「ハイ、リラックスして。動きをご自分でコントロールするつもりで。ゆっくりと、焦らずに」という言葉をどれだけかけ続けたことか。日常生活で使えるレベルの運動は、自身の制御でコントロールしたものが必要です。「ゼロか100か」のような動きでは生活はままならないと思います。
そういった意味では、お母さまの「足音が聞こえなくなった」という声は、無理に動かさない、コントロールされた動きが歩行に表れてきていると考えても良いのではないかと思います。

まとめ

以前もどこかの記事で書いたと思いますが、マヒした手足を動かすにあたって全力を出す、というのはあまり勧められたものではありません。脳梗塞や脳出血後遺症で出たマヒは、全力で動かそうとすると必ず余計な筋肉に命令が行ってしまい、思い描いた動作からかけ離れてしまいます。
もし動いたとしても、それはぎこちなく、不安定な、無理やりな動作になってしまい、普段の生活で使うレベルには程遠いと思います。
なかなか思い通りに動かない苛立ちは理解できるのですが、それを力任せに解決しようとすることには「ちょっと待って!」とストップをかけたいと思います。
さぁYさま、明日からもリラックスして、力を抜いて、頑張っていきましょう!!

そんな私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、脳梗塞・脳出血後遺症に対し川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

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