その効果、持続してますか?

管理人日記

皆さんこんにちは。
ワンプラスは、促通反復療法(川平法)を使って、脳卒中後遺症の機能改善にマンツーマンで取り組む珍しいデイサービスです。
ワンプラスをご利用いただいている方は、皆さん動かしづらい手や足を少しでも生活で使えるようにするため、楽に動かせるようになるよう必死に努力されています。
私は、そんなご利用者さまの一生懸命な姿を見ると、何とかその希望にお応えしなければと強く思っています。
日々研鑽し、リハビリ技術を向上させ、少しでも良い結果が出るように頑張っています。

とある自費リハビリ施設の宣伝動画

そんなある日、パソコンでインターネットを見ていると、あるサイトにたどり着きました。
そのサイトは、脳卒中後遺症に自費でリハビリを施す施設のものでした。
内容はワンプラスのこのサイトと同じように、施術の内容やどれだけ効果が出るのかなどの説明が主でした。
脳卒中リハビリに対する考え方はセラピストによって違うので、その主張にとやかくよそ者が言うべきものではないと基本的には思います。
ただ、今回見ていたサイトの内容が、あまりに現代の脳卒中リハビリに対する考え方とかけ離れていると感じ、思わず私の考え方を投稿したくなってしまいました。

どんな内容だったのか?

そのサイト、リハビリ効果を表現するにあたって、他でも良く見る「ビフォーアフター」つまりリハビリの前後でどれだけ違いが出ているのかを動画で見せる形をとっていました。
ではどんなリハビリ方法で効果を出しているのかというと、マヒ側の手にチューブが何本も走っている手袋を着け、そのチューブに空気を入れることでその形状を変え、手の動きを再現するようなモノでした。
その手袋を着けて電気でエアの調整をすると手が開きます。その状態で物を掴みにいきます。
その後エアを抜くと手が自然と元の形(指が曲がる)に戻り、物を掴みます。
そしてまたエアを入れて他動的に指を伸ばします。その後エアを抜いて物を掴む形にもっていきます。
これを繰り返すことによって指の動きが促通され、動かなかった指が動くようになり物を掴んだり離したりができるようになるのだそうです。

動画の結果は?

さて、何とも言い難いリハビリの後で実際にその利用者さんの手がどのようになったかといえば、リハビリ前は、曲がっていてグーの形になって動かせなかった指が、少しではありますが伸ばせるようになっていました。
なるほど、そのリハビリ前後の違いをもって「うちのリハビリを受ければ動かなかった指が伸びるようになりますよ」と言いたかったようです。

その効果は持続しますか?

念のため、そのリハビリ施設が使用している手袋のメーカーのサイトも確認し商品の詳細を見てみました。
その結果その商品は決して難しいモノでもなく、空気圧で形状を変化させられる手袋がその正体でした。
結論、私が想像するにその機能改善は、ただのストレッチ効果なのではないかと率直に感じました。
ストレッチで痙縮を軽減させることによって手が動かしやすくなる。セラピストによるストレッチという、はるか昔から行われているリハビリとなんら変わらないテクニックなんでしょう。
私が実際に見たわけでも経験したわけでもないので、これ以上モノ申すつもりもないのですが、少なくとも医学的根拠が認められているテクニックを10年近く磨き追い続けているセラピストの立場から、どうしても看過できないレベルでした。

川平法でも伝統的なリハビリ手法でも、施術直後は確かに効果が出たような気になります。手足が軽くなって動かしやすくなる感覚はどなたにもあると思います。
ただ違うのはその効果が持続するかどうかなんです。ストレッチで痙縮を軽くするだけでは、その効果は限定的です。しばらくすると元通りになるでしょう。何度繰り返しても変化はあまり起こらないと思います。
効果を持続させ、そして徐々にでも進歩させ、日常生活で使えるようなレベルへもっていき、ご本人さまが望む生活を実現するお手伝いをするのが我々セラピストの使命なんです。

私見ですが、リハビリは玉石混交の世界だと思います。
リハビリを受ける側にも真贋を見分ける目を養う必要があるのかもしれません。

なんだかモヤモヤとした気持ちになってしまったので投稿してしまいました。

その機能改善がいつまでも続く、しっかりと結果を伴ったリハビリを施すことを使命としている私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、脳梗塞・脳出血後遺症に対し川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

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