ワンプラスで日々リハビリに取り組んでいただいている利用者さまの、実際の成果を動画で撮影したものをご紹介していきます。
ただし、効果が出ても、いつも撮影しているわけではないので、毎度動画でご紹介することは難しいです。
今回のように分かりやすくご紹介できる場合もあれば、利用者さまご本人のお話、スタッフの感じたこと、ご家族やケアマネジャーその他のお話などでご説明する場合もあります。
ワンプラスを利用することでどのように体や生活が変化していっているのかをご理解いただけると嬉しいです。
今回ご紹介するのは
今回ご紹介するのはOさま(73歳・女性)です。
10年以上前に脳卒中を発症され、右半身にマヒが残っています。上肢のマヒが強く、肘関節と手指に拘縮があり、日常生活に使用することはほとんどありません。下肢は比較的良好で、短下肢装具を装着し杖歩行が可能です。ただしマヒ側の膝関節を完全に伸展させることが出来ず、歩行姿勢があまり良いとは言えない状態です。失語症も患っておられ、発語はほとんどできません。コミュニケーションも簡単なものに限られてしまいます。
リハビリの方針は?
ワンプラスでのリハビリは、川平法《促通反復療法》が中心となります。川平法で効果を出すにはセラピストとタイミングを合わせ意図した動きを繰り返し再現できることが条件となります。Oさまとのコミュニケーションには当初苦労しましたが、何しろ真面目にリハビリに取り組んでいただける熱意があり、私の言うことを一生懸命に聞いて下さり、時間を掛けながらもゆっくりと頑張ってきました。
具体的には、上肢は拘縮が多く思い通りに動かせる関節が少ないのですが、動かせる関節を確実に自分の意思で動かせるようになること、下肢に関しては、より安定的に歩けるようになることを目標に取り組んでいきました。
本当に亀の歩み
Oさまに関しては、コミュニケーションの壁はありましたが、それより私たちの前に立ちふさがった困難は、ご本人さまの「恐怖心」でした。
脳卒中を発症後10年以上にわたりマヒ側の上下肢を積極的に使う機会がほとんどなく生活されてきました。
ワンプラスをご利用になり、積極的にマヒ側を動かすよう促されてしまい、当初は本当に戸惑われたと思います。
マヒ側の上下肢を使って何をするにも恐る恐るで、戸惑いと恐怖に顔が引きつっていたのを思い出します。
思うように動かない手足に歯がゆさを感じられ、諦めてしまう事もしばしばでした。
利用者さまがせっかく出してくれたヤル気をそぐようなリハビリは避けなければなりません。ご本人さまのやりたいこと、そして実際に出来る事などを考えて、少しずつ、少しずつ積み重ねていきました。
右足を積極的に使えるように
手も足も、動く関節から川平法を始め、徐々に動くようになってきたら、生活動作への応用を練習し・・・、という地道な努力のおかげで、ようやく右脚を使って体を支えたり、段差を超えたりすることが出来るようになってきました。
ご本人さまは右脚を積極的に使う事への恐怖心をよく克服してくれました。
そして先日、ご自宅前の階段を勇気を出して右脚からバランスよく下りられるようになりました。
その時の動画がこちら
右脚を下ろした時にまだ緊張が強めなため、股関節が内転気味になってしまいますが、体のバランスは改善されより安全に階段を下りられるようになってきています。
また、右脚を積極的に使う場面が増えたことでご本人さまの自信につながっていますし、より機能改善へもつながるのではないかとも思っています。
まとめ
機能改善を求める場合、ご本人さまの熱意が一番重要です。「絶対に良くなって見せる」くらいの意気込みで来ていただくとこちらも大きなやりがいを感じます。ただ「動かす」ことへの恐怖心が働いてしまう事も少なからずあるんですね。特にワンプラスは、脳卒中慢性期の高齢の方がご利用になることが多いので「もう体力もないし・・・」とか「今まで全然動かしてなかったから・・・」などの理由で積極的に動かすことにしり込みしてしまう場面によく遭遇します。
そのマイナスに行きがちな気持ちをストップさせて、動かすことが出来る、機能改善が出来る、というように前向きに考えていただけるような環境を作るのが我々セラピストの役割だと常々感じています。
Oさまも、大きな自信を得て、現在では随意性の低い手指の運動の改善に取り組まれています。
もっともっとマヒ側の手足を生活で使えるようになるよう、みんなで努力していきましょう!
そんな私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、脳梗塞・脳出血後遺症に対し川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess
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