ヤル気は効果に直結するのか?

脳卒中の研究

脳梗塞や脳出血によって後遺症が残ってしまうと、リハビリは多大なる努力を必要とします。
どれほど良くなるのか分からない中、出口のないトンネルの中を必死に走っている状態のような気持になっていらっしゃると思います。
ご自身が思った通りの回復が得られずに、諦めてしまう方もいらっしゃいます。
私はそんな皆さんの意欲を落としてしまわないよう、あの手この手を使ってリハビリにあたります。
リハビリに対するモチベーション維持にもっとも効果的なのは、実際に効果が出たことを実感することだと思います。
ワンプラスでも、順調に回復を見せ、毎回意欲的に取り組んでいらっしゃるご利用者さまはたくさんいらっしゃいます。
このサイトでも何度か言っているかもしれませんが、回復のカギは「正しい練習量の確保とご本人の前向きな気持ち」だと思っています。
効率的な練習をひたすらに繰り返す、これが原則であることは間違いありません。
ただ、客観的に評価の難しい「本人の気持ち」がどれだけ回復に影響を与えるのか、という問題には指標があるものなのか知りませんでした。
ヤル気のある人ほど回復が望めることは実感として知っていはいましたが、そんな研究はないものか探してみました。

運動の動機を調べてみた

リハビリに臨む意識について、ラットを使った研究論文が目に留まったので読んでみました。
原文はこちらです。興味があればどうぞ。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21347437/
内容を要約すると、4つのグループに分けたラット(脳卒中を発症している)にそれぞれ、
1.いつでも自由に運動が出来るように滑車を与える
2.トレッドミルを使用し、強制的に運動をさせる
3.歩行に近い周期で、歩行時に使用する筋肉に電気刺激を一定時間与える
4.ケージの中でほったらかし
のような条件で7日間ほど過ごさせ、その後の運動機能の変化などを調べたそうです。

結果は??

その実験の結果、
■自由に滑車運動をしていたグループの機能回復が最も高かった
■さらにこのグループが最もストレスを表すホルモン量が少なかった
■強制的に運動させられたグループが最も機能回復が低く、ストレスホルモン量も一番多かった
■筋肉への電気刺激のグループの機能回復もなかなかのものであった
そうです。
これはラットでの実験なので、人間にそのまま当てはまるかどうかは分かりませんが、およそ同じような結果になるのではないかと思います。
やっぱり、何事もヤル気がないと上達しないということなのでしょう。

まとめ

リハビリに対するご本人さまの姿勢で、機能回復の度合いに差が生じることはどうやら本当のようです。
ワンプラスでも、皆さん様々な思いをお持ちになってご利用になられています。
最近、年齢の比較的若いご利用者さまが増えてきており「まだまだ働きたい」「働かないと生活が出来ない」などの声をよく聞くようになってきました。
動機はいろいろあるにしても、リハビリに前向きに取り組んでいただけることは、私にとってとても嬉しいことです。
責任は重たくなりますが、ワンプラスを信じて通ってきていただいている利用者さまの期待に応えるような成果を出し続けなければならないですね。
頑張ります!!

そんな私が運営するワンプラスは、大阪・寝屋川市で川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

コメント

タイトルとURLをコピーしました