川平法(促通反復療法)を行う上でのキーワード

川平法とは?

川平法を行う上での重要なキーワード

脳梗塞・脳出血の後遺症について、真正面から取り組んでいる川平法ですが、成果を出すまでの道のりは決して平たんではありません。
どのような症状に対してどのように対処すべきかという理論的な部分については川平法を勉強していけば、かなりの範囲に対してフォローすることができます。
私も、利用者さまからのご質問に対して、ひと通りお答えすることができます。
自身の経験や他の先生のご意見、参考書で読んだことなどを頭の中でフル回転して解決策をひねり出しています。
今回ご紹介するキーワードは、セラピスト側から出た言葉ではありません。以前ご紹介した「川平法を自分たちで」を主宰されている方が提唱している言葉です。
長年「川平法を自分たちで」で参加者の変化を感じられていた方ならではの言葉ですが、我々も「なるほど」とうなずきたくなる、まさに言い得て妙な言葉です。

「スモールステップ」

2011年にNHKで放送された川平法の特集番組。あの内容をご記憶されている方も多いかと思います。今でもYou Tubeで検索すればご覧になれるかと思います。
私もそれを見て衝撃を受けました。マヒでご飯を食べることさえ困難だった方が、川平法を受けて退院後、ご自宅で普通に生活されているじゃありませんか!
おそらく「川平法を自分たちで」のメンバーさんもこれを見て「ぜひ自分たちにも!」と思って行動を起こされたことと思います。
実際、川平先生にアポイントなしにアタックし、教室開催を懇願された、というエピソードをお聞きしたことがあります。
そこから10年近く多くの仲間と川平法を実践されている彼らと話をしていて頻繁に出てくるのが「スモールステップ」です。

回復への道のりは・・・

「スモールステップ」、要は「日々の小さな変化を感じて、焦らずゆっくりと続けることが重要」ということだと思います。
あのNHKの番組を見ると、さも川平法が魔法の呪文のように感じられるかもしれませんが、すべての人にとって抜群の効果を発揮するテクニックかと言われればそうとは言い切れないと思います。回復には個人差があり、その人がどこまで回復するのかを正確に言い当てることも不可能だと思います。
しかし一方で、川平法を続けて努力をしていてもまったく効果を感じられなかった、という人にお会いしたこともありません。
私は発症後数年以上経過した、いわゆる維持期の方とばかり川平法を行っているのですが、ほぼ 100%の方に変化を感じていただいております。
ただ、変化の歩みはゆっくりなことが多いです。毎回のリハビリで、感じられるかどうか?という本の小さな変化が積み重なって、数か月前の自分を振り返ると、そういえば変わったなぁ、と思っていただくことがほとんどです。
本当に「スモールステップ」の積み重ねなんですね。
昨年、川平先生をお迎えした食事会に参加した時、ある参加者さんが「足の指で扇風機のボタンを押せるようになった」とおっしゃいました。
川平先生はとても喜んでおられ「その努力の積み重ねが大きな変化につながるんですよ」と笑顔でおっしゃられていたのが印象的でした。
私がいつも川平法を教えていただいているK先生も「継続することが重要です。家族会に参加当初は車いすだった方が、知らないうちに歩いて来られたりしますよ」ともおっしゃっています。

まとめ

日々ワンプラスで利用者さまと接していると、まさに「スモールステップ」の連続です。私が、利用者さまを元気づけようと「〇〇さん、今すごく動きましたよ!」と少々大げさに言うと「先生、ちょっとそれは言い過ぎやで」と返されたりすることもあります。
でも、利用者さまの自覚を伴う変化は必ず現れるので、そういったやり取りを重ねながら楽しくリハビリに取り組んでいます。
ご本人さまのモチベーションを維持するため、いかに小さな変化や喜びを感じていただけるよう導いていけるか、私のセラピストとしての能力が問われていると思います。そして結果としてその方の生活の不便さが解決されることを最終的な目標として、取り組んでいきたいと思います。

そんな私が運営するワンプラスは、川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess

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