脳梗塞や脳出血後遺症に悩み、生活に不自由を感じておられる方は多くおられます。ワンプラスでも、そのような悩みをほぼすべての利用者さまが持っておられます。
脳卒中によって失った運動機能は、すぐには回復しません。毎日毎日繰り返すリハビリの上に成果は出てきます。また、リハビリの質もその成果を左右すると思います。
ワンプラスでは、促通反復療法(川平法)を駆使し、運動機能障害にアプローチしています。
促通反復療法(川平法)だけでも強力なリハビリ法で、ワンプラスでリハビリを受けておられる方のほとんどは、良い変化を感じておられ、より良い回復を目指して熱心に取り組まれております。
しかし、ワンプラスでのリハビリ以外にご自身で行う自主練習がとても重要であることもまた事実です。
特に歩くことについて改善を求める声が多く、その改善に川平法や運動療法、自宅での歩行練習なども加え、色々な角度から挑戦しています。
前々回の投稿で「移動=歩行」の生活での重要性をご説明しましたが、やはり歩くことが基本だという認識を毎日ご利用者さまと接する上で痛感しています。
促通反復療法(川平法)の手技で、お尻(中殿筋)やスネ(前脛骨筋)に電気刺激を与えて歩行練習をすると効果がある、と投稿しましたが、まだまだいろんなアプローチがあるはずだと考えて、また医学論文をいろいろと調べてみました。
やっぱり体の中心も!
中殿筋や前脛骨筋への刺激が歩行に良い影響を与えることは、私の臨床でも実感しているところです。特にお尻の筋肉ですね。足首は装具を着けている場合があり、あまり気にならないことが多いですが、股関節の安定性が歩行能力に大きな影響を与えることはいつも感じていました。
股関節のような大きく、体の中心に近い関節が重要だということは、もっと体の中心である「体幹」はどうなの?と最近考え始めていました。
そんなことを考えながら文献を探しているうちに、同様な考えを持ち研究しているセラピストさんが結構いらっしゃる事に気づきました。
歩行には体幹の安定した動きが重要であることは想像に難くないのですが、しっかりした研究結果に出会うと、より自信につながります。
論文の中身は?
こちらが論文の原文です。抄録ですが興味があればどうぞ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/33/6/33_853/_article/-char/ja
この論文の要約は以下の通りです。
杖歩行または独歩が可能な脳卒中片麻痺患者22名を対象に、体幹機能の指標であるSeated Side Tapping test(SST)の結果と歩行速度などとの関連性について研究を行った。
結果
歩行速度とSSTに関連がみられたことから,片麻痺患者においても歩行速度には,体幹を素早く動かす能力が関係していると考えられる。
ということでした。
体幹トレーニング、やってみようか
歩行能力改善に資する川平法の手技は実は存在しており、必要だという利用者さまへはすでに施しています。
一方で、歩行能力などとは関係なしに、ワンプラスのご利用者さまで腰痛を訴える方が多いんです。腰痛があるとリハビリにも多少なりとも影響があるわけで、簡単な腰痛体操やストレッチは行っていました。その中に、今回読んだ論文でも行っていたような体操も含まれていました。
川平法だけでなく、他にも良さそうなものがあるならば、ぜひトライしてみようかと思います。
今回歩行能力と相関関係にあると言われたSeated Side Tapping test(SST)、簡単にできますねぇ。お金もかからないし(笑)
もう少し勉強して、ワンプラスでも導入してみようかと考えています。
マヒの回復の為なら、いろんなことにチャレンジする魂を持った私が運営するワンプラスは大阪府寝屋川市にあり、脳梗塞・脳出血後遺症に対し川平法(促通反復療法)をマンツーマンで行っているデイサービスです。
大阪周辺には、自費で出張リハビリも行っています。
https://oneplusreha.com/addaccess
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